12/27/2011

ライフサイクルアセスメントLCAとは?

車を買い買えることをトヨタではエコ替えと称していました。しかし、低燃費だけが環境にやさしいのでしょうか?環境を考える上で一番大切なことは、 ライフサイクルを評価対象として組み込むことです。つまり、生産から廃棄までの中でどの程度環境に負荷を与えるか?ということです。だれもが古い車でも長 く修理しながら使う場合と、次々に乗り換える場合は、どちらが環境負荷が少ないといえるでしょうか?必ずしも最新の低燃費車に乗ることが環境にやさしいと はいえないのです。この評価方法をライフサイクルアセスメント(LCA)といいます。


本当に環境にやさしい商品かどうかは、LCAで評価し、環境にやさしい会社かどうかはLCAに基づいて自社の生産活動を評価し、それを環境評価書という形 で公開することが前提になります。しかし、現在この環境評価書を製作している企業はほとんどありません。本来ならばこの評価書によってしか環境負荷を把 握できないのに・・・残念です。

経済活動は必ず環境負荷を生じさせます。だからこそ、LCAでその実態を把握する必要性があるのです。少なくとも自社をエコという言葉で飾り立てているような企業は環境評価書を毎年作成するべきです。でなければ一体エコとはなんなのでしょうか?全く根も葉もない根拠でエコを名乗っている会社に疑問を持ちます。

エコロジーとは何なのか?

エコロジーまたはエコという言葉が氾濫しています。
でも、正しい意味を知っている人がどのくらいいるのでしょうか?

エコロジーとは正しくは「生態学」を意味する言葉です。つまり、学問の一種なのです。サイエンスとかエコノミクスと同じ感じです。
エコロジーはドイツの学者が作った造語で、ギリシャ語の家庭・経済を意味するオイコスoikosと倫理を意味するロゴスlogosを合わせて作られました。語源だけ見れば、経済学となりますが自然の生態を経済学のようにシステマチックなものとして捉えるという全く新しい概念のもとに作られた言葉なのです。

名付け親はドイツの生物学者ケッヘルです。ドイツ語的にはエコロギーなんですが、アメリカでエコロジーと言われていました。日本にはアメリカ経由でこの言葉が入ってきたそうです。

現在、エコという言葉がひとり歩きしています。漠然と環境に良いという 意味でいたるところで使われています。エコ○○。例えばエコドライブとか。生態学ドライブってなんですか?
でも、言葉というものは生き物だからここまで来ると間違いとは言い切れないですね。でも、とにかく何にでもエコをつけることだけはやめて欲しい。